70代、元大学教授|観光地だから恥ずかしがらなくていい

うどん美味しかったー!でも、どうせ食べるなら丸亀製麺のうどんがよかったー!天ぷらのせて食べたかったー!なんなら学食でお昼ご飯食べたかったー!

で?ドライブ?

私の就職相談を一言も聞かずに?あんたの気晴らしに付き合えって?

(バカなのか…。口に出して言えないけど)

「カバン、邪魔でしょ?家に置いて行ったら?」

「大丈夫です!持っていきます!(だって、もう一回教授の自宅にくるとか苦痛しかない)」

という攻防を経て、再びBMWの車内。

あー、帰りたい。ドライブが短時間で済むものでありますように。

観光地までの道のりは遠く果てない

いやーBMWって、スピード出るんですねー。スピード出るのに、揺れないし、シートガッチリしてるし、なんなら前の車が路肩に避けてくれるし、ドイツ車すごーい。

死ぬかと思ったわ。

教授、当時の年齢70歳。10年くらい前の話なので、まだ老人の自動車運転の危険性があまり世間で騒がれてないころです。怖かったー。

ほんっと、怖かった。今思い出しても怖いです。だって、信号が待ちきれなくて、交差点にあるコンビニの駐車場から横車線に出て、ウィンカー出して曲がってくんですよ!で、元の車線に戻って、「信号ショートカット」とか言ってるんです。前頭前野が壊れてるとしか思えない。

スピードも出す出す。一般道で80キロくらいは出てたと思う、道ゆく人が飛ぶようにいなくなったから。

もうね。「ここから私を出してー!!!」って気持ちしかなかったです。ほんっと。

秋晴れのいいお天気だったんですけど、行きの道中の景色とか一切覚えてないですからね!

そんな道中が40分くらい続いたでしょうか…。やっと着いたんですよ。気晴らしになる観光スポットに。

山の中にある湖は空気が綺麗で湖面も綺麗

やっとの思いでたどり着いたのは、山の中にある湖。アルセーヌ・ルパンシリーズで「青い目の少女」(カリオストロの城の元ネタ?のやつ)っていうのがあったけど、あの話に出てきそうな感じ。

虫もいないし、空気も綺麗。「気晴らしに」十分なるような雰囲気。

ただまぁ、来る道中と来る前の話がアレだったので「このジジイ、この場に私を置き去りにしたりしないよな」とも思いましたが…。

「綺麗ですねー。素敵ですねー。連れてきてくださってありがとうございますー」

と、お礼を言いつつ、他の観光客に紛れながら湖の周りを散策。

父親と娘くらいには見えるらしく、「中のいい親子ですねー羨ましい」なんて言われることもありつつ。

「この景色が見れたし、わざわざ来たのもそんではなかったかな」と思ったんです。

ジジイ、私をなんだと思ってやがる

「そろそろ、車に戻りましょうか」

と、声をかけたそのときでした。ことが起こったのは。

「いたい!」思わず声をあげるほどの痛みが、右手にはしったんです。見てみるとそこには、しっかりと教授の手に握られた私の手が…!!

「ごめん…でもだって…全然、手を繋いでくれないからさ」

握る手をちょっと緩めながら、申し訳なさそうにいう教授。顔は赤く、私を見つめる目は、さっきまでの恩師と弟子のときとはちょっと違う雰囲気。

「ゔええええ!?いや、待ってください!なんで!?なんで!?」

必死に手を解こうとする私と、絶対に話してくれない教授。

「恥ずかしがらなくってもいいじゃないか。どうせ、周りにいるのは観光客ばかりだよ」

そういう問題じゃなーい!!!!

もう、本当にその場にある観光バスに逃げ込みたかった。でも、私の全財産が入っているカバンは、教授の車の中!!

しかも、このジジイ、握力が強すぎて、ちょっとやそっと振ったくらいじゃ解けない!!

「家に帰ったらどうする?今日は夜遅くまで帰らなくていいんだよね?」って、絶体絶命のピーンチ!!

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